吉野杉の品質
吉野杉の特徴
-
年輪が緻密で均一 吉野杉は1年ごとに生長する「年輪」が約1mm~3mmと一定幅を保っています。木の中心から外形へと展開するこの緻密さが、他の地方の杉よりも優れた強度を生み出しています。
-
色つや、香りがいい 吉野杉の色や香りは私たちの五感を振るわせます。目にやさしく美しい淡紅色の木肌、心に安らぎを与える爽やかな香り。この特徴を生かし、酒樽にも多く使用されています。
-
本末同大(幹の根元から上まで太さがあまり変わらない) 丁寧な枝打ちにより、幹の根元から先端までの太さを一定に保っていることも吉野杉の大きな特徴です。節を減らし、年輪を緻密にすることで、真の良材としての成長が可能になります。
-
無節完満(幹にふしがなく、形がほぼ円形) 優れた木材・住宅部材とは、節がなく、円熟に太った樹幹を有しています。節の多いものも構造的には問題ありませんが、見た目の美しさの点から無節のものが重宝されています。
吉野杉の等級について
吉野杉は、節の入り方によっていくつかの等級に分けられます。
以下では等級の高い順にご説明します。
-
無節(ぶし)
節のまったくない最高等級の木材です。木目や色合いにも統一感があり、アテもほとんど入っていません。無地、節無とも呼ばれます。
-
特選上小節(とくせんじょうこぶし)
鉛筆の芯程度の大きさの節が2mに1個ぐらいあるものは、特選上小節と呼ばれます。 木目や色合いもある程度揃っており、アテもあまり入りません。
-
上小節(じょうこぶし)
上小節は直径約10mm以下程度の節が、1mおきに1個ぐらいずつ点在しているレベルです。
-
小節(こぶし)
小節になると、直径約25mm以下程度の節が1m間隔で1個ぐらいずつ点在しています。
-
特一等(とくいっとう)
構造材の一等 大小の節が数多く点在し、強度的に全く問題ない程度の若干の死節やハチクライ(虫食い穴)なども混入しています。
床板、壁板(フローリング、ピーリング)の一等 大小の節はありますが、死節やハチクライは混入していません(死節等は節埋め加工を施してあります)。
吉野杉の製材品は、住宅部材として施工されてからも高い機能性を発揮します。
詳しくは、吉野杉の機能性をご覧ください。
合法木材供給事業者認定について
近年、世界規模で行われている違法伐採により、森林の減少・劣化が大きな問題になっています。
こうした問題に対し、日本政府では平成18年4月、政府調達の対象となる木材・木材製品について、合法性が証明されたもののみを購入する方針を決定。民間においても、この決定に対応し、木材・木材製品の合法性を証明しようとする動きが起きています。当社では、奈良県木材協同組合連合会から合法木材供給事業者としての認定を取得し、合法性が認められた木材を販売しております。
合法木材供給者番号:奈良県木連合第014号
奈良県地域認証材について
奈良県では、奈良県地域材認証センターにより、杉や桧の品質保証を行う制度を実施予定です。これにより県内で伐採された木材は、乾燥度合(含水率)や強度(ヤング係数)を1本ずつ機械で測定したうえで、製材品として届けられるようになっています。
当社で扱っている吉野杉の住宅部材も、すべて地域認証材で、産地や品質が明記された、「安心できる」木材としてお届けする予定です。